リコールFROM80sプラン |
|
| 116 朝のノースバークレーMLKウェイ ウォークマンを抱えて、若い女性(学生)が走っている、・・・バックパックを背負って。 ロベルトのモノログ「翌朝、9:30頃だった。あるUCバークレーの学生が、表ドアのブザーを鳴らした。彼女は、FILM STUDIES(映画研究科)の学生で…、ときどきボクを訪ねた」
117 アパート内(朝) ドアのブザーの音。 ロベルト、目を開ける。 118 アパート外観(朝) ロベルト、窓を開けて、手を振る。 ウォークマンの女性「ハーイ、ロベルト!」 ロベルト「ヘイ、・・・サラ・サイゴン、早いね」 サラ「キミが遅いのよ」 無邪気に笑うサラ。 ロベルトのモノログ「サラの両親は、ベトナムから、U.S.A.へ来た。彼女の両親は、来たばかりの頃、言葉を学習するため、ハリウッド映画を沢山見た。そして、それが彼らの趣味となり、毎週金曜2人で映画に行く。その影響で、サラは映画好き。ハリウッド映画をよく見るらしいが、FILM STUDIESを専攻するようになってのち、ヨーロッパ映画やアジア映画も見るようになった」 窓からあたりを見回すロベルト。 太陽がまぶしい。 サラ「なに、ぼーっとしてんの? そっちにいくよ!」 ロベルト「あ・・・ああ・・・OK」
119 アパート内(朝) 朝日が差し込んでいる。 窓からの風がカーテンを揺らす。 壁にはられた、B級映画のポスター。 テレビは、すなあらし状態・・・。 無造作に置かれたビデオカメラ。 ロベルトのモノログ「ボクは、映画界へのあこがれから、ハイスクールを出ると、映画制作を専攻した。商業的に成功する映画を作りたい、と思っていたが、実際には、そのような脚本を書けずにいた。サラはボクの事を本に書こうとしてた。彼女は、ボクがハリウッドのディレクターになるまでのバイオグラフィを書いて売り出すのだ、と言った事があった」 ねぼけた顔のロベルト。 サラがアパート内に入ってくる。 ロベルト「今日も、わけの分からないインタビュー・タイム?」
サラ「今日は、キミをインタビューなんかしない。すごい映像を手に入れたの! それ、見て」 VHSテープをロベルトに差し出す、サラ。 ロベルト、テープをデッキに入れる。 突然、テレビ画面に映る、反重力飛行をしている宇宙船の映像。 ロベルト「サイエンス・フィクション映画?」 サラ「ほんものよ」 ロベルト「よくある3D・コンピュータ・グラフィックス・アニメーションを実写映像に合成したものじゃないの?」 サラ「ほんものを撮影したらしいよ」 120 テレビ画面 反重力飛行をする宇宙船は……、早朝のゴールデンゲート・ブリッジのサンフランシスコ・エントランス上空に浮かんでいる。 やがてカメラが、ズーム・イン。 TVモニターに、宇宙船が大写しになる。宇宙船の細部が見える。 ロベルトのモノログ「ここまでは、・・・ボクは、この映像が、とてもリアルに作られたコンピュータ・グラフィックスだと思っていた・・・。宇宙船に、いくつか窓がついていた。カメラは、その1つを大写しにした。宇宙船の窓に人影が見えた。オート・フォーカスが、その人影をフォーカスした」 宇宙船の窓の中の人物、・・・それは、あのチャン! ロベルト「チャン!!」(大声で)
| |
|
Dec.12(Mon) | Trackback(0) | Comment(0) | リコールFROM80s | Admin
|