LOUVY PLANS
 
THE SCRIPTS
 



リコールFROM80s

111 チャイニーズ・ストリート(夜)
 一人歩くロベルト。
ロベルトのモノログ「その夜、ボクは、ディナーのフライドライスを食べ終えると、アジア人ばかりが行き交う、奥のストリートを1人歩いた」

112 アンティーク店(外・夜)
  ロベルトは、いつの間にか、ストリート
の一軒のアンティークショップの前に立っている。
アンティーク店のショウ・ウィンドウに置いてあるのは、80年代映画のVHSビデオカセット群。
見入るロベルト。
ロベルトのモノログ「そこにあったのは、なつかしい80年代の映画ビデオだった。エイティーズ映画ファンのボクは、ノスタルジックになり、店のドアを開けた」
  
113 アンティーク店(内・夜)
その店のアンティーク展示室の中を、ぶらりと歩くロベルト。
その足どりがとまる。

ロベルトのモノログ「ボクはそこで思いがけないものを見つけた。まるで、再会したかのようだった。16年前に行方が分からなくなった、あの、チャンのヌード画が、壁にぽつんと立て掛けられていた!
ボクは、思い巡らせた……。どういう経路で、ここまでたどりついたのだろう?」
チャンの絵を見るロベルト。
一瞬、思い出にふけり、ポロッと、なみだを流すロベルト。
時間がとまる。
絵の中のチャンの腰のタトゥーもきれいに残っている。
ロベルトのモノログ「チャンの腰にあるタトゥー……、輪になったトゲ付き薔薇の茎が、その内側デザインを囲っている……。むかしのままだ」
ロベルト、微笑。

ロベルトのモノログ「チャン本人と最後に会ったのは、もうはるか昔だった。
2002年……、チャンは50才になっているはずだった。もう、盗まれた絵のことなど気にもしないだろう」
中国人らしいマスターが、ヌード画を見ていたロベルトのそばに来る。
マスター「お客さん、その絵を気に入ったんだネ?」
ロベルト「いくらなの、マスター?」
マスター「今、いくら持ってる?」
ロベルト「200ドル…」
マスター「それでいいヨ。キミ、そのタトゥーに魅了されたネ?」
マスター「ええ」
ロベルトのモノログ「図星だ。描かれていたタトゥーは、何かの意味を持っているようだった。それが、ボクの確信だった。


114 バークレー・アパート前(外・夜)
  ロベルトの車が停車する。
ロベルト、トランクから絵を出す。
ロベルト「サタデー・ナイトか・・・。絵の中の女性と過ごすのもいいかもな」

115 アパート(内・夜)
  室内ライトが点灯。
  ロベルトが絵をかかえて、入ってくる。
 絵を、壁に立て掛ける。
そして、じっと絵を見る。
ロベルト「ノドが渇いた」
ロベルト、立ちあがり、ビン・コーヒーを持ってきて飲む。
ロベルトは、コーヒーをすすりながら、絵の中のタトゥーを見続ける。
意味ありげのタトゥー。
ロベルトのモノログ「結局ボクには、そのタトゥーのデザインが何を表わしているか分からなかった。そして、フロアの上で寝てしまった」
  フロアに倒れて寝ているロベルト。



12月12日(月) | トラックバック(0) | コメント(0) | リコールFROM80s | 管理

コメントを書く
題 名
内 容
投稿者
URL
メール
オプション
スマイル文字の自動変換
プレビュー

確認コード    
画像と同じ内容を半角英数字で入力してください。
読みにくい場合はページをリロードしてください。
         
コメントはありません。


(1/1ページ)